スマートフォンは繊細な精密機器です。特にスマートフォンの中でも高価な部類となるiPhoneとなると、とりわけ大事に扱いたいものではないでしょうか。
とはいえ、ついうっかりiPhoneを落としてしまい、不具合が生じてしまう人は実に多いものです。保証サービス「AppleCare+」に入っていると安心ですが、加入していない人も少なくありません。それでは落下して正常に作動しなくなったiPhoneはどう対処したらよいのでしょうか?
iPhoneを落下させるとどうなる?
iPhoneにケースやカバー、保護フィルムを一切付けないで使っている人は少ないでしょう。しかし、それでも万全ではありません。落下の際に思わぬ部分に衝撃が加わり、傷が入ってしまうことはあります。ディスプレイの「ガラス割れ」はよく見かけますが、他にもこのような症状が発生することがあります。
・画面が映らない
・白い線が画面に入る
・タッチパネルが勝手に反応する(ゴーストタッチ)
・機器の発熱・膨張
・充電できなくなる
・電源がすぐ落ちる
・アップルのロゴマーク表示から先に進まなくなる(リンゴループ)
・レンズ損壊によるカメラ機能の利用不能
上記のような症状が発生した場合は、故障の疑いがあります。
外側の損傷だけでなく、内部の基盤が傷むと、通常では考えられない動作の不具合が生じます。完全に故障してしまった場合には、機種変更するか、あるいは修理に出す必要があります。
ガラス割れも放置はNG
ディスプレイにヒビが入ってもそのまま使い続けている人も多くいますが、これもあまりおすすめできません。外界との間に隙間が生まれ、内部が保護されなくなり、傷みが加速する可能性があります。あるとき、データもろとも消えてしまい、端末が動かなくなる可能性もあるのです。
修理か、買い替え(機種変更)か
・「修理に出すのも面倒だから、いっそ買い替えようか」
・「使えるうちは今の機種を使いたい」
それぞれに正解はないため、修理か買い替えかのヒントをご紹介します。
・3年以上、バッテリー交換をせずに使用している
⇒ 機種変更の理由になる(傷の修理以外にも、有償バッテリー交換も近いうちに必要となるため)
・キャリアを変えてもいいと思っている
⇒ 各種キャンペーンを使って端末が安く購入できるケースもあり、買い替える理由になる
・中古で購入しようと考えている
⇒ 購入価格が安いので買い替える理由になる
・使えない期間があると困る
⇒ 修理に出す理由になる(ただしAppleに配送で修理を依頼する場合は代替機種なし)
上記に付け加えると、iPhoneの場合は部品の在庫が比較的潤沢にあるようで、「パーツがない」という可能性が少ないです。これは修理に出す理由となります。
iPhoneはどこで修理する?
iPhoneを修理できる業者は以下の通りです。
・Apple(Apple Store)
・Apple正規サービスプロバイダ(ビックカメラ、カメラのキタムラ、クイックガレージ等)
・(非公式)街の修理業者など
iPhoneの場合、キャリアを問わず修理の窓口はApple社です。
さらに、Apple正規サービスプロバイダと呼ばれる、ライセンスを持った会社があり、修理費用はいずれの場合も統一されています。
これ以外にも、非公式の修理窓口も多数存在します。価格や、修理対応の範囲、修理に要する時間は業者ごとにバラバラです。それぞれの特徴を見てみましょう。
Apple(および正規サービスプロバイダ)で修理依頼
Apple公式サポートサイトから、iPhone修理が依頼できます。
修理方法はさらに2種類に分かれます。
・Apple StoreやApple正規サービスプロバイダ店舗に持ち込む
・Appleに送付(指定業者が引き取りに来る)
いずれ場合も、サポートサイトから進んでください。
以下はAppleに修理に出すメリットとデメリットです。
《メリット》
・正規ルート、正規パーツなので安心
・チャットや電話で丁寧なサポートが受けられる
・料金体系が統一
《デメリット》
・送付の場合数日掛かるが、代替機の用意がない
・事前に、「SIMカードを抜く」「データバックアップ」その他の作業が多い
事前作業が多いデメリットは、サポートを受ければそれほど大変ではないでしょう。
しかしキャリアでの修理依頼のように、代替機はありません。ただし店舗に持ち込むと、(予約が取れる限り)最短当日など、比較的早く手元に戻ってきます。
画面修理の場合、iPhone8で18,040 円(2021年11月現在)となっています。
街の業者に修理依頼
非正規の業者も無数にあります。落下によるガラス割れの修理の場合、作業が迅速なので助かることも多いでしょう。業者と機種とにより、またガラス割れと液晶不良とにより料金は異なりますが、iPhone8の場合で1万円前後が目安となるようです。
非正規業者に修理を依頼する場合、次のメリット、デメリットがあります。
《メリット》
・データのバックアップ等、事前作業不要で修理してくれる
・iPhoneの場合、パーツの在庫がないことは少ない
・空いていれば基本的に即日修理が可能
・比較的安価
《デメリット》
・基盤修理までしている業者は少ない
・正規パーツは使えない
・今後正規での修理、下取りが受けられなくなる可能性あり
iPhoneが落下して故障したらすぐ修理に出そう
不具合の生じたiPhoneを今後も使い続けたい場合は、すぐに修理に出すようにしましょう。放っておくと症状が悪化することもあります。急ぐ場合は非正規の店舗のほうが対応が早い場合もあります。ただし、それぞれのメリット、デメリットを比較して選ぶようにしましょう。不安なときは、Apple公式のチャットや電話サポートを受けると安心です。